伏見稲荷大社を訪ねて  愛知県尾張旭市印場元町    
      

    


伏見稲荷参詣 調査報告

平成23年10月19日


参加者 : 神社責任役員

         氏子総代(有志)


    


    
<趣 旨

   澁川神社境内に鎮座する澁川稲荷社は、平成20年神社本殿再建に併せ祠の新装を実施したが、近年の例祭催行の記録も無く由来不明の状況にある。
   最近になり山田郡の文献により、明治11年6月1日旧南島より数丁北の現在地に遷座した旨の記述が判明したが、更にそれ以前の経緯について調 
   査の要望があり、有志で、稲荷神社の全体像把握と護持の態勢等、今後の参考事項修得のため、稲荷神社の総本宮に赴いた。




 <調査概要>

 
(1)祭 神 
  中央座の宇迦之御魂大~(うかのみたまのおおかみ)を主祭神として
   ・最南座四大神(しのおおかみ)、
   ・南座大宮能売大神(おおみやのおおかみ)
   ・北座佐田彦大神(さだひこのおおかみ)
   ・最北座田中大神(たなかのおおかみ)が、鎮座、農業の~として
  広大な神徳を礎に五穀豊穣・商売繁盛・交通安全等、「衣・食・住」
  の大祖として、社会総てにご利益があるとされる。



 (2)歴 史
  和銅4年(711年)2月7日、伊侶巨秦公(いろこのはたのきみ)
  により、稲荷山の三つの峰に、それぞれの~を創祀。
  但し、澁川神社と同様、日本書紀の記述分約200年の脈路が不明で
  あるが、今年は御鎮座1300年に当たり奉祝の各種記念事業が催行
  されている。


 (3)境 内
  「東山36峰」の最南の稲荷山87万平方メートルの敷地に、崇敬者に
  因る奉納祠が、約1万祀ってある。大半が石造で傾斜地に処狭しと設置
  されている。参道は千本鳥居と称して膨大な数(約1万基)の鳥居で隧
  道を形成しているが、奉納日は、平成年代と比較的新しく、随所で朽ち
  た鳥居の更新工事が施工されている。鳥居は、願いが「通る。通った。」
  お礼の意味から江戸時代以降盛んに奉納される様になった。

 
(4)末 社
  稲荷大社の霊神を祀る末社は全国に3〜4万あり、個人的に奉る~祠を
  含めると数10万に及ぶ。遠方からの問い合わせも少なからずあるが
  澁川稲荷社の経緯も含め歴史も古く全体像は掌握出来てない。
  近年新たに祀られた社は御神璽(小式、中式、大式、本式、小斎祀式、
  中斎祀式、大斎祀式、本斎祀式、本大斎祀式)を奉って戴いたり、講員
  組織(後述)で繋がりを確保しつつある。



   (6)祭礼
    祭礼次第一般神社と相違なく、われわれ一同の昇殿参拝にも
    祭司及び案内宮司の2人の神官により接遇され、格式を感じ
    た。


   (7)奉楽祭礼
    奉楽祭礼には雅楽、能、神楽舞など奉納される。能では、縁
    ある「小鍛冶」がよく奉納される。


   (8)雑 感
   年間1000万人の参詣者が訪れると言われるが、歴史的な
   由諸と雄大な境内から、納得させられる。 社務所受付人も
   5〜6人居り坐して丁寧に接客、神社の格式に関係なく参詣
   者を重んじる姿勢を学びたい。
   八坂神社も詣でたが、立地条件の異なる両神社が、何れも護
   持継承に熱意が強く、神社を運営する私たち総代始め関係者
   にも不断の努力と研鑽が重要と痛感した。澁川神社が地域の
   皆様に親しまれ更には誇りを感じて、真に絆醸成の拠点とし
   て位置付けられるには、何が必須か高配の上、携わっていき
   たい。


   「事務局より」

   先月開設したインターネットのホームページは、ともすれば
   高齢層に限定され勝ちな崇敬者を40〜50代に広げること
   を視野に取り組んでますが、永続性のあるページにするには
   魅力ある情報提供が欠かせません。
   それには、編集内容の検証組織が必要であり、有志を募り暫
   定的に冒頭に記載した参加者によるチームを編成しました。
   その一環として、先の趣旨に記述した稲荷神社の全体像把握
   に鑑みネット上でも、豊富な情報を掲載している伏見稲荷社
   で、現実を体感し、澁川稲荷社の今後の方策に寄与させる事
   を目的に今回調査を催行した。年齢に添わぬ厳しい行程に貴
   重な時間と費用を負担戴いた参加者一同に感謝申し上げます。 
 
                            以上

 (5)祭礼種類
  他の神社と同様、月次祭を始めとし大差はないが、主な祭礼を挙げれば
  次の通り。

 
歳旦祭  1月 1日
    年の始めを寿ぎ国家の安泰、五穀豊穣、家業繁栄が祈願される。

 
大山祭  1月 5日
     注連縄を張る神事。

 
奉射祭  1月12日
     民間の破魔矢と同じで邪気陰気を祓い陽気を迎える。

 
初午大祭 2月 3日
     和銅四年二月初午の日に稲荷山に鎮座、その謂れに因んで大祭
     が行われる。

 
産業祭  4月 8日
     凡ゆる産業の守護神として産業の発展と国力の増強を祈願する。

 
稲荷祭  (神幸4月22〜還幸5月3日)
     御神璽を奉遷した神輿車を巡幸する。

 
大祓式  6月30日、12月31日
     日常の罪穢れを祓い清める。

 
本宮祭  7月22日 
     稲荷神社の分霊を奉る全国の信仰者が、神恩に感謝する祭、
     宵祭りには万燈神事が行われる。

 
講員大祭 10月6・7日
     神社に携わる全国の講員の安全隆昌を願って神人和楽の境地を
     醸し出す。ぜんざい接待で持成す。
     講員は、奉賛組織の会員で講費として2〜7千円/年で資格を
     得て各祭典に参列、講習会参加等の特典に浴する。

 
火焚祭  (ひたきまつり)11月8日
     祭礼の後全国の崇敬者から奉納された数十万本の火焚木を焚き
    上げ 罪業消滅万福招来の祈願を行う。

  

         平成23年10月19日
         澁川神社 責任役員 森下千晴 記




   <読み終えて>

 この度、伏見稲荷社に始めて訪れ、その偉大さに圧倒され、この偉大
 さは何だろうと考えた時、直ぐに答えは返ってきました。
 輝くような大きな佇まいの中に、歴史と文化と人との関わりの在りよ
 うが歴然として、わが身に迫っていたこと、今も忘れることが出来
 まん。

 今回、代表による伏見稲荷に関する報告を読み、尚一層のこと自分な
 りに伏見稲荷について整理することが叶いました。
 貴重な考察レポートを拝見する機会を得られたことに感謝して居りま
 す。

 それは、長い年月を経て築き上げられた文化と人々について、再度考
 え直してみることでした。

 日本古来の古き善き文化、時に心を癒され、励まされ、生きる喜びを
 感じつつ、あたたかな家族愛を育んで来た、そんな自然な営みを今日
 まで、静かに受け継がれて参りました。今、再び心の文化を永久に継
 承されること願っています。壊れ始めた今こそ、其々が考えてみる事
 だと。

                    総代記




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