杜の響き  


 「杜の響き」
メッセージ 第72章

 
氏子仲間へ謝意

令和2年10月 3日

      弊神社で奉仕活動に従事される氏子総代は、今年4月に半数の交替がありました
     が、新型コロナウイルス感染禍の第一次ピーク時と重なり、前任者との引継ぎも十
     分されず模索状態の対応が続いています。
     
 神社での祭事も行政に呼応して縮小していますが、時節は秋風を感ずる候となり
     、初宮参りを始め氏子の皆様には古から人生の節目となる諸行事を迎えています。
     中でも子供たちの代表的な祝となる七五三詣は、親子共々で愛でる祈願祭です。参
     詣者の方々には、ソーシャルデスタンスと三密回避に配慮した状況の下で齟齬をき
     たさぬ行しました。一同は氏子の方々と共に慶賀に加わるべく士気昂揚の塲を形成
     しました。

      また、会に先立って先般県神社庁より賜った小生への顕彰に対し参加者の皆様に
     よる祝宴もあり、10年余の神社活動に係る懐旧の情に浸る一時とも為りました。

      再建神社竣工に合わせて氏子総代となり、従前と著しく異なる規模の社殿に感動
     とともに、如何なる奉仕活動で神社の存在価値を誇示すべきか戸惑いもありました
     が、無知な神道に諸氏の指導を得乍ら温故知新の精神で携わって参りました。

      公益性に準拠した位置づけを理解しつつ氏子の方々の神社参詣の啓蒙、衰退した
     奉納雅楽の再興を初期の目標に定め、地域に密着した氏神神社の護持に微力ですが
     邁進しました。

      その後は氏子総代会で責任役員に推挙され図らずも現在に至っています。
      役員の任に当たっては浅学の身であり、年毎に訓詁から引用した標語を掲げ、関
     係者一同の仲間意識の醸成に努めてきました。

      初年度は、聖徳太子の憲法「和を以て貴しとなす」から「和」とし和らいだ雰囲
     気での氏子総代の奉仕活動に期待しました。以降「絆」(コミュニティー醸成)、
     「礼」(四海皆兄弟)、「德」(德は孤ならず)、「温故知新」(伝統を尊重)、
     「共生」(自然界に棲息)、「知足」(現状肯定で心豊か)、「情」(情けは人の
     ならず)、
「克己復礼」(ボランティア活動)、「労」(平成天皇の皇后への労い)
     、「詩礼樂」
(形式に囚われず精神修養を重視)、「悠」(宇宙・未来へ高次元の
     対応)等と衝動的発想により自らを鼓舞した提言で責務の一端を果たすこととして
     います。
    
  以上、諸先輩の語録を拝借して神社運営の礎としながら、晩節を迎えた自らの人
     生哲学になればと思う今日この頃です。

      日々の関係者による継続した奉仕活動に万感の謝意を覚えています。将来に亘り
     携わる氏子の方々に弊社の無限の継承を確信する次第です。

     

                  

    令和2年10月 3日

   「 杜の響き 第72章 」
澁川神社 責任役員 森下千晴 記

                

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