杜の響き  
      
         「杜の響き」
メッセージ 第37章
            

     
心豊かな地域 「師走に寄せるメッセ-ジ」 
 
       年の瀬を迎えこの一年を振り返ってみると、相変わらず豪雨等自然災
      害に襲われた地域があります。  
      福島原発による避難の継続と合わせると農耕民族のDNAを持つ我々に
      は、安住の地への憧れもあり、安定した基盤の確保が望まれまれるとこ
      ろです。
      そこでは、単に物理的施設に留まらず、精神面での充足が最も重要と認
      識しています。神社では、氏子総代、楽人、その他役員等30余人の関
      係者が、この一年「仁」をキャッチフレーズに運営に携わって参りまし
      た。

      論語でも重要視され屡々取り上げられており、敬い寛大、真実、敏速、
      恵を尊重することを基本に多くの仁の事例紹介がなされています。
      「巧言令色鮮し仁。剛毅木納仁に近し」とした極論もありますが、関係
      者一同は夫々参詣される方々の精神面での支援の在り方を模索しつつ勤
      めています。
 
      神社に限っても広汎な場面で仁の得失があり、改めて、自らの行動に責
      任を痛感する次第です。
      仁の文字を分解して二人と解すれば、自ずと二人称になります。
      相手の立場を理解すること、則ち思い遣りの優しい心を常に懐くことで
      仁の精神が普遍化することと信じます。
      更には地域での絆醸成により精神面での充足に些かなりとも寄与できれ
      ばと念じています。
      経済に拘泥せず「足るを知る者は富む」を念頭に心豊かな新年をお迎え
      下さい。

                平成29年 師走  渋川神社


                   「杜の響き」 千雅翁 

 
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