杜の響き  

「杜の響き」メッセージ 第33章




                 稀にみる めでたきことへ贈る言葉
                 長寿への想い・感謝を込めて


            長 寿 

      先般、思いもよらず 仲間内のグループより 「半寿」 の祝福を受け、自らの年齢を
     再認識しつつ、人生を回顧することとなりました。 賀寿の一環で、八十一を組み合わせ
     ると 「半」 の字が形成される事が、謂れの様です。

      還暦、古希、喜寿、傘寿、半寿、米寿、卒寿、珍寿、白寿、百寿、皇寿等、多くの年齢で
     長寿として、寿ぐ行事が、社会に普遍していますが、還暦と古希(杜甫の曲江詩に由来)
     を除く大半の名称が文字を漢数字に分解して理屈付けされています。

      起点となる還暦については、五行説(木、火、土、金、水)の陰陽(えと)、色、方位、に基
     づく甲・乙・丙・・・の十干と天空観測から派生した子・丑・寅・・・の十二支を暦の中で連動さ
     せ両者の最小公倍数である60年を「本卦還り」として祝福する対象年齢になっており宇
     宙的発想が、介在していると思われます。

      人々は持続する生命に喜びを感じ、謝恩の精神から年齢上に幾つかの機会を設けて
     長寿として位置づけ、互いの健康を祝して、活力と共にコミュニケーションを育んできまし
     た。この様に神道に根差す五行説から長寿の思想が、発展的伝播したと理解すると、神
     社の存在意義も一層深淵に感じられます。

      神社では、あらゆる年齢層を対象に祝福と謝意を込めた祈願の祭事を催しています。
      万人が心豊かな人生を送り、一つでも多くの長寿を体験されます事を念じています。
      最近、富に初宮神事での参詣者が、多く見受けられますが、幼児の氏神神社へのお披
     露目であり、光栄に存じています。長寿へ向けた人生の出発点でもあります。

      今後遭遇する多事多難な環境の中、未来へ無限の可能性を秘めた、お子様の神事と
     して、関係者一同 「仁」 の精神を念頭に、神社と共に弥栄をご祈願奉っています。
       

                  平成29年 8月 13日

                     千雅翁 筆



                 


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