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多様な参詣者 -正月を終えて- 初詣、厄除け神事と多数の参詣も一段落し、お陰様で本年も大過なく対応でき ました。関係者一同、氏子始め皆様方のご協力並びにご支援に深く感謝申し上げ ます。 寒中にも拘わらず、拝殿前で数百人の方々が、整然と行列される様子を拝見し 地域に根差した氏神神社の歴史を想起させられました。 歴史書古事記の冒頭に記述される最初の神「高皇産霊神」を祀った経緯、当時 の生活様式、神社に係る氏子の祭礼、祈願の内容、社殿の維持などを巡りつつ 神社の位置づけは、何時の時代も心の拠り所であり、人々の絆を醸成する共通の 場所であったと理解しています。 近年、顕著な兆候は要介護者の参詣です。 福祉社会の改革もあり、関連施設 から車椅子を利用した方も多数来られ、何れも素朴で純粋な精神が感じられ、又 介護士の手厚い介添えの光景には、社務所にいる関係者も胸が熱くなります。 神社殿再建にあたり、車椅子利用と大勢の参拝客で賑合う祭礼時の両面から現 状に妥協しています。介護士の方には、比較的境内に余裕のある時間帯に来社頂 き、配慮に感謝しています。 先人達は、神社に集い互いの健康を祝福しながら、秘めた「仁」の精神に勇気 を得て、優しさと親愛に満ちた集落を形成したことと存じます。 現存する神社を座視すると、自然界への広汎な感謝の念を包含しており、健全 な心に満ちた人間社会により永劫継承されると確信いたします。 澁川神社では氏子の皆様の幸せを念じつつ、今後とも次世代に確実に護持継承 される様、関係者一同務めて参ります。 平成29年 2月 1日 掲載 「杜の響き」 主幹 千雅翁 |