杜の響き 
「杜の響き」メッセージ 第14章





             出会いを大切に「年の瀬を迎えて」


      年の瀬を迎え、氏子中の日頃のご支援に感謝申し上げます。
      今年は「自然環境との共生」を再認識して、関係者一同奉仕活動に勤めて
     参りました。
      
      神社では、元旦祭に始まる各種例祭及び氏子各位の一般参拝以外にも安産
     初宮、厄除、七五三詣、安全祈願等、随時昇殿参拝を催行しています。

      何れの祈願も当事者の誠心が篭った拝礼が伺え、私ども支援者を心新たな
     境地に誘います。 初宮から七五三へと再会場面もあり、又 面識も広がり
     心温まるお言葉を頂き改めて貴重な出会いに感謝する次第です。  

       最近での印象的な出会いは、ポーランドからの参観者です。
       日本文化に造詣深く、壬申の乱もご存知で、当社の天武天皇との縁に大変
     興味を示され、又 雅楽・謡曲では西洋音楽との比較論に及び興味津々の語ら
     いとなりました。

      心豊かな人たちで、自然環境への謝意を込めた伝統的な新嘗祭、自然界の
     研究から得た大村教授の感染症の特効薬、梶田教授のニュートリノの質量等
     によるノーベル賞等々の事例を基に提供した日本気質「自然環境との共生」
     の話題にも共感され、言葉と時間の障壁が消滅した一時でした。

      古来日本文化は、自然崇拝の社会で育まれた絆の中、大陸から伝播した芸
     能を融合させ独特な発展により形成されました。その土壌となったのが神社
     であり、そこに纏わる季節に対峙した祭りと思います。

       訪日する海外の人が日増しに多くなる昨今ですが、先の大戦で虐げられ故
     杉原千畝に畏敬の念を懐くポーランド国からの来訪者が、敗戦国の歴史に関   
     心を持ち地方を訪ねる姿勢に高齢者の一人として感慨深いものがありました。

       悠久より伝承された日本文化が人類愛の礎となって発展持続することを願
     っています。 澁川神社では、崇敬者の方々の弥栄を祈念しつつご期待応える
     べく、氏子総代始め関係者一同「徳は、孤ならず」の信念で奉仕活動に携わ
     っています。 開かれた神社として、ご要望等、お寄せ頂けば幸甚に存じます。  

                            
                            
                         
平成27年12月 1日 掲載
                         「杜の響き」 主幹 千雅翁




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