第4回 大鍬祭(昔と今と時の流れに残る祭事)
              

    
            澁川神社 大鍬祭 (おおくわさい)
                       平成29年07月12日掲載  

     梅雨明けの頃の7月19日(毎年)に行われるのが大鍬祭です。
     以下、道中行脚の掛け声です。
      「豊年や豊年や大鍬様がご~ざった、二束三束で五斗八升、あとはおかかの松葉料」

 
    ※ 掛け声の訳  
     豊年、豊年、大鍬祭様が、いらっしゃった。苗二束三把から、米が五斗八升(104.4リットル)
     収穫が出来る。それ以上なら、残りは妻のへそくりになる)と言う掛け声と大太鼓をドンドン
     と打ち鳴らして、宮司を先頭にした行列が進んで行きます。
 
     50年以上前は、澁川神社の南側から、矢田川にかけては水田が広がり、秋には黄金色に染ま
     りました。古代より米作りが私達の生活を支え、人々の関心もそこにあったからこそ豊かな稔
     をもたらす神として、高皇産霊神=タカムスビの神が祀られたのでしょう。

     米作りは自然条件に大きく左右されます。
     【水不足(近くの丘陵に雨乞いの神である高龗社があります)台風、冷害など、他にイモチ病
     や縞枯れ病などの病気や、葉を食害するイナゴ、汁を吸うウンカなどの害虫等です】
     溜池をつくり、堤防を築き、その近くに神社が置かれたのでしょう。
     大きな声や太鼓の音で害虫を追い払い、お祓いによって病を退散させる虫送りの行事と言えま
     す。

     今では、住宅が建ち並び水田はほんの僅かしか見られなくなりましたが、地域の皆さんの豊か
     で幸せな暮らしが、いつまでも続きますようにと、願いながら祭事を行っています。

     米という文字は八十八回も人の手が掛かっているからと言います。
     飽食の時代だからこそ、一粒のご飯粒さえも「もったいない」の気持ちを忘れてはいけないと
     思います。  日本でもほんの60~70年程前迄は飢えていたし、世界では今も1/3以上の
     人々が、飢えていると言われているのだから。

                  
                    ※ 画像は昨年の大鍬祭から


                                       澁川神社 権禰宜


 


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